連休なので人月の神話を読む2

一応読み終わった。
原著の出版は1975年。30年以上も前だ。
内容の半分くらいは今でも通用するソフトの本質について(アジャイルが根拠としているような感じ)
もう半分は当時の環境について、こちらは昔話として読める。
今だとJoel on SoftwareのJoelなんかのコラムが近い感じがするけど、もっとジョーク少な目、内容濃くした感じ。
実際の統計データなんかを根拠にあげて説明してたりして説得力がある。(30年前の情報なのに)
いくつか気になったところをメモっとく(メジャーな指摘部分、例えばソフトの本質は変化するものだなどはあえて書かない)

コンセプトの完全性

使いやすさは一貫性のあるデザインから生み出させる。
少数のアーキテクトが一貫したコンセプトに基づいて作ったほうが大勢で仕様を考えるより結果としては良いものになる。
大勢の方が優れたアイデアがでる可能性は高い。
でもそれによって一貫性が崩れると総合的にみて悪い結果につながる。

セカンドシステム症候群

アーキテクトは最初の仕事では必要なものを精査し、余計な機能などはつけない。
2つ目のシステムは1つ目の時に思いついたアイデアや「もっとこうしたい」という機能を詰め込みすぎる。
これが失敗につながる。
映画なんかでもヒット作の2はおもしろくない事が多いと感じるが、こういうことなんだろう。

ソフトを建築に例えるのは終わった

恐ろしいことに30年以上前ですでに建築に例えるのは終わったと書かれている。
ソフトはより複雑で前もって正確に指定できないため、生物のように変化する。